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感染症について

性感染症(STD)
性感染症(STD)

性感染症(STD)とは性交渉で感染する疾患のことです。
性感染症は特別な疾患ではなく、誰もがかかり得る危険性があり、自分のためにもパートナーのためにも正しい知識を持ちましょう。

性器クラミジア感染症
潜伏期間 1~3週間(自覚症状がある場合)
症状・特徴 70%以上の人は無症状で、感染したことに気づかずに放置されがちですが、子宮頚管炎(子宮の入口の炎症)を起こします。感染が卵管や卵巣、腹膜などに及ぶと軽い下腹部痛、性交痛などがみられます。
これらは不妊症や子宮外妊娠の原因になることがあります。まれに感染が上腹部まで広がり、激しい腹痛を起こして救急外来へ搬送されることがあります。
治療法 抗菌剤で治療します。
淋病(りんびょう)
潜伏期間 男性と比べてはっきりしません
症状・特徴 子宮頚管炎が多く、黄色い膿のようなおりものがでたりしますが、無症状のことが少なくありません。このため感染したことに気づかず、放置されがちです。感染が拡大して骨盤内に炎症を起こすと、半数以上に発熱や下腹部痛がみられます。
なお妊婦が感染していると、産道感染により新生児が結膜炎を起こすことがあります。
また、クラミジアと同様にオーラルセックスによるのど(咽頭)への感染も増えています。
治療法 抗菌剤で治療します。
梅毒
症状・特徴

次のように4つの期に分けられます。
第1期(感染後3ヶ月まで)
感染後約3週間すると病原体の侵入部位に赤くて固い腫れ物ができ、やがて腫瘍となります。痛みはなく約2~3週間で消えますが、治ったわけではなく第2期へ移行します。

第2期(感染後3ヶ月~3年)
病原体が全身に広がり全身に赤みや発疹があらわれます。このほか脱毛など多彩な症状があらわれますが、自然に消失したり再発を繰り返します。

第3期(感染後3年~10年)
ゴム腫*などの皮膚症状があらわれ、あらゆる臓器に病変を形成する可能性がありますが、現在ではまれです。
*ゴム様の固さの皮膚病変。小豆大から20cmを越えるものまである。

第4期(感染後10年以降)
心臓や血管、脳などに障害を起こしますが、現在ではほとんどみられません

治療法 抗菌剤で治療します。
性器ヘルペス
潜伏期間 1~3週間(自覚症状がある場合)
症状・特徴 初感染では、外陰部の多発性の赤い腫瘍や水ぶくれができ、強い痛み、発熱を伴います。再発は、心身の疲労、性行為、月経などが誘因となり、外陰部、臀部(でんぶ)、肛門周囲などに浅い腫瘍が繰り返し生じます。また、母子感染することもあります。
治療法 抗ヘルペスウイルス剤の内服や外用(軟膏)で治療します。
尖圭(せんけい)コンジローマ
潜伏期間
数週間~数ヶ月
症状・特徴 外陰部に淡紅色から薄茶色のイボ(腫瘤)が単発または多発しカリフラワー状になることもあります。かゆみ、性交時の痛みがみられることがあります。母子感染の危険性もあるため、出産前の治療が必要となります。通常は良性型のウイルスの感染によるもので悪化の心配はありませんが、悪性型の場合は、子宮頚がん、外陰がんなどの発生に関与している可能性が高いと考えられています。
治療法 液体窒素による凍結療法、電気で焼く治療、レーザー治療が一般的ですが、巨大な病変に対しては外科的切除を行います。再発することが多く、そのたびに治療が必要です。
トリコモナス症
潜伏期間 4日~20日
症状・特徴 トリコモナス原虫は男女ともに寄生します。、女性では膣炎や外陰炎などがみられます。膣炎に伴うおりものには悪臭かおり、かゆみも伴います。ほとんどは性行為で感染しますが、浴場、便器、タオル、手指などから感染する可能性もあります。
治療法 抗原虫薬(メトロニダゾールなど)で治療します。
エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)
潜伏期間 平均10年
症状・特徴 感染2~4週間後に発熱、頭痛、咽頭痛、発疹、関節痛などカゼのような症状がみられることがありますが、これらの症状はすぐに消失します。その後、無症状のまま数年から十数年の長い潜伏期間が続きます。
この間、体内でウイルスが増殖し、免疫システムが徐々に破壊されていきます。やがて免疫力の低下とともに発熱、体重減少、下痢などの様々な症状があらわれます。
さらに進行するとカリニ肺炎*、結核のような様々な病原体によそ感染症や、カポジ肉腫などの悪性腫瘍を併発します。この段階をエイズといいます。
*ニューモシスチス・カリニという原虫による肺炎。
治療法 時点ではエイズの特効薬はありませんが、治療法は急速に進歩してきています。最近では、複数の薬を組み合わせて服用する治療法が開発され、治療成績は向上しています。 エイズは感染してもすぐに発病するわけではなく、治療によって発病を遅らせることもできます。感染の心当たりがある場合は検査を受け、早期に発見して治療を受けることが大切です。
性感染症を予防するには
1.不特定の相手との性交渉は避ける

感染の可能性のある相手との性交渉を避けることがSTD予防の基本です。信頼できる、お互いをよく知り合った特定のパートナー以外との性交渉は慎みましよう。
また、淋病、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスなどはオーラルセックスでも感染する可能性がありますので、「オーラルセックスだから安全」とはいえません。

2.コンドームを使用する

コンドームは、避妊以外にSTDの感染予防にも役立つことが知られています。
ただし、最初から最後まで正しく使用しなければ感染予防効果は得られませんので、“正しく使用する”ことを心がけましよう。

3.B型肝炎は予防接種も

B型肝炎には予防接種(ワクチン)があり、予防に役立てることができます。また、傷の手当ては自分でする、他人の血のついたものに触れない、歯ブラシやカミソリは共有しない、などの日常生活の注意を守ることが感染予防につながります。

4.早めに医療機関を受診

思い当たるふしがある、症状があらわれた、などSTDが疑われたら早めに医療機関を受診して検査を受けましよう。

5.パートナーも一緒に治療を

自分がSTDに感染していることがわかったら、パートナーも感染している可能性があります。このため、必ずパートナーにも検査を受けてもらうようにしましょう。
もし、パートナーも感染していれば二人そろって完全に治るまで治療を続けましょう。自分が治ってもパートナーから感染しますので、自分だけの治療では、いつまでたっても治癒が期待できません。また、症状が治まったからといって勝手に治療を止めてしまうのは禁物です。

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